OSC 2010 Kansai@Kyoto でのHTML5企画セミナーのご案内
ここ数年でAjaxなどによるHTML + JavaScriptを利用したリッチクライアントが急速に普及し、新しいアプリケーションのプラットフォームとして、近年ウェブの世界とそのベースとなるウェブブラウザが注目されています。またそのプラットフォームとなるブラウザにも、UI自体がJavaScriptで記述される拡張性に富んだFirefox、組み込み環境など多種多様な環境でも動作するOpera、WebKitをベースに画面ごとのプロセス分離などの高耐久性を備えたChromeなど、さまざまな種類が登場して、ユーザがさまざまな選択肢をもてるようになりました。また、Microsoftも今年のMIXカンファレンスにおいて、IE9の発表とともに”複数のブラウザで同じHTML、スクリプト、フォーマッティングマークアップが同じように動作するようにすることが目標”ということで、未搭載の機能への対応などを含めHTML5へコミットすることをあらためて強調しました。 そのなかで、これまでも広く活用されているHTMLにさまざまな機能を追加した、新しいバージョンとなるHTML5とそれに組み合わせて利用するためのさまざまな周辺規格が検討・策定されつつあり、実際に各種ブラウザ上でそれらの機能の多くが利用可能になりつつあります。これらには、JavaScriptのパフォーマンスの向上やサーバとの継続的なやり取りを実現する機構、ブラウザが文書の構造を自動的に判断してユーザにわかりやすい形で表示するためや、文書中のデータにセマンティクスを導入することでウェブ上のHTML文書を大規模に集積するようなソフトウェアから利用しやすくするための記述方法、そしてOSネイティブにより近いアプリケーションを実現するために必要とされる、インタラクティブにJavaScriptからも操作可能なビデオ、オーディオ、画像などのフォーマット、またモバイル環境でも活用が期待されるクライアントの位置情報を取得する機能など、非常に多岐にわたる規格が含まれています。 今回、 “HTML5-WEST.JP”では、このHTML5を軸とした新しいウェブの世界を実感し、アプリケーションプラットフォームとしてのウェブを体験していただくために、企画セミナー第一弾としてOSC 2010 Kansai@Kyotoの中で3つのセミナーを開催いたします。 一つ目では、多種多様なHTML5とその周辺規格の中から、これぞと厳選された機能をデモを通じてご紹介し、そのうえで、ラスター画像を取り扱うHTML5 + JavaScript API規格であるCanvasや、HTML5を実際に活用する中で非常に重要と考えられているライブラリを題材に、HTML5を実際にどう活用するかを実演するライブコーディングを行います。 二つ目では、非常に多数のユーザが利用しているはてなダイアリー、はてなブックマークを中核として、さまざまなウェブアプリケーションを精力的に展開されている株式会社はてなから外山さんをお招きします。第一線のウェブ企業がどのようにHTML5をとらえ、サービスの中で活用していこうと取り組んでいるのかについて、実際に展開されているサービスでの利用場面を元に解説していただきます。 三つ目では、HTML5などさまざまなウェブプラットフォームの規格策定を行っているW3Cの日本オフィスから深見さんをお招きし、HTML5とその周辺規格について解説していただきます。そもそもHTML5とはなにかということについて、HTML5がどのようなプロセスで策定されているのか、これからさまざまなブラウザベンダーを含む企業によりどのように活用されていこうとしているのかに始まり、セマンティックウェブからリッチクライアント向けAPIにいたる非常に幅広い領域をカバーするHTML5の全体像をご紹介いただきます。 これらを通じて、アーリーアダプター向けの遊び場の段階をすぎて実際に業務にも活用できる段階になったHTML5の実像を、ウェブアプリケーション開発者だけでなくウェブデザイナーの方々にもお届けできればと考えています。 なお、OSC 2010 Kansai@Kyotoは参加費無料で、セミナー参加登録は必須ではありませんが、会場準備やセミナーでの配布物などの都合上、OSC 2010 Kansai@Kyotoのサイトからイベント参加登録とセミナー受講登録をなるべくしていただけますようお願いいたします。
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